新潟市中央区万代島5-1 万代島ビル5階 新潟県立万代島美術館
4月19日ー6月22日 junaida展「IMAGINARIUM」
万代島美術館(愛称BANBI)は、単体の美術館ではなく、信濃川の河口を眼前に聳え立つ複合コンベンション施設・朱鷺メッセ(万代島ビル)の5階にあります。入り口ホールの左手にチケットカウンター、右手にショップがあり、正面奥が展示室です。

今回の展覧会は、画家・junaida(ジュナイダ)の初の大規模な個展なのだそうです。junaidaは絵本や本の装画を手掛けていて、それらの原画が実に400点以上展示されていました。半分くらいの作品は、想像力豊かに家や物や人や動物が恐ろしく細密かつ高密度に描き込まれていて、いったいどこに何がどれだけ描かれているのかを探し始めると、一枚の絵をずっと見続けていられます。
「michi」という絵本は好いですね。少年少女が歩く道が色々な世界に繋がっていて、楽しげだったり寂しげだったりする色々な街を巡っていく内容で、一枚一枚の絵が呆れるほど細密に描かれています。文字はなく、絵だけの絵本ですが、次のページを捲るのが楽しくなりそうな感じです。宮沢賢治をオマージュしたという「IHATOVO」というシリーズも好かったです。私は宮沢賢治の世界観が好きなのですが、メルヘンチックなものからおどろおどろしいものまで色々な印象の作品があり、暫く見入っていました。他には、百鬼夜行のような「怪物園」の行進のアニメーションもありましたが、これは子どもが好きそうですね。
作品ごとに展示の仕方に工夫があり、最後まで飽きさせない展覧会でした。