映画「幕末ヒポクラテスたち」

令和8年5月17日

 先日、「幕末ヒポクラテス」という邦画を観ました。「ヒポクラテスたち」という邦画(1980年、大森一樹監督)の続編的なものらしいですが、「ヒポクラテスたち」が現代劇であるのに対して、「幕末ヒポクラテスたち」は幕末の京都の小さな村での蘭方医の奮闘を描いていて、時代的には100年以上遡った物語です。京都府立医科大学創立150周年記念事業として製作されました。

 主演は佐々木蔵之介。蘭方医・大倉太吉を演じていて、犬猿の仲の漢方医・荒川玄斎を内藤剛志が演じています。解体新書は既に流通していたし、長崎の出島で西洋医学を学んだ医師もいたし、種痘法で実績を上げてもいたから、幕末期の蘭方医はそれなりに社会的に評価されているのだと思っていましたが、漢方医と対立していたり、得体の知れない医術を使うと言われて色眼鏡で見られたり、なかなか苦労していたんだなぁ、と思いました。現代医学は西洋医学が主流ですが、漢方のような中医学も有用ですし、両方うまく組み合わせて治療に活かせたらいいですよね。

 映画の中では架空の致死的な感染症が村に広がってたくさんの死者を出す事態になりますが、幕末維新期に繰り返し流行したコレラや令和の新型コロナパンデミックを彷彿とさせて、胸が痛みました。また、ヒポクラテスが残した言葉として、「人生は短し、術の道は長し」というのが繰り返し出てきます。医学がどれだけ進歩しても、病気というものがなくなるわけではないし、医術の道に終わりはないのだなぁ、と思います。医療従事者や研究者たちが日夜頑張っていることに、尊敬の念を抱かずにはおれませんね。

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